聡明な息子たち、との死闘

幼児の保護者の心強い味方 おばけ

2歳の娘は典型的なイヤイヤ期の真っ只中。

なんでも自分でやらないと気が済まないし、当然のことながら親の言うこともあまり信じていない。

こんな調子なので、本人が”これ!”と一度心に決めてしまったことは、絶対に譲らない。。

そう、絶対に・・・

例えば身に着けたい服だったり、食べたいお菓子だったり、観たい動画だったり。

どれをとっても本人が希望するもの以外は”イヤイヤ”なので、仮にこちらが要望を拒もうものなら、だんだんうるさくなって(時には泣いて)くる。。。

そのため、ほんとは調子に乗らせたくないのだが、たいていのことは許してやることにしている。(とはいえ毎日・毎回『パウ・パトロール』は飽きたのでそろそろやめてくれませんか?? 娘よ、耳に残ってしまっているよ、パウパウ!)

一方で、「これはキケン!」であったり、「健康にどうだろうなあ。。」と思う部分は、こちらも譲歩できない。

例えば、”夜遅くまで起きる”ことである。

発育にもよくなさそうだし、なにより朝起きるのが遅くなり、保育園に間に合わないので、こちらとしても妥協するわけにはいかない。

こうなると、最強”イヤイヤ将軍”との衝突が避けられない事態となる。。

”将軍”との対戦経験に乏しかった当時の私は、連戦連敗であった。。

(言い聞かせようとしても、聞き入れてくれず、仕方がないので強引に寝室に運んでいく。そうすると”将軍”は決まってうるさくなってしまうため、この場合は”負け”という個人的なルールが存在している)

ただ、こんな最弱兵士である私にある日、超重要な情報が飛び込んでくる。

どうやら”幼児は、おばけがめちゃくちゃなほどに怖い”らしい・・・・。

実は最初、この情報を入手したとき、私は信じなかった。

「うちの子はけっこう理論的(←親バカ)だし、おばけなんてものはきっと信じないだろう。」

と思い込んでいたのだった。

しかし!! 違っていた!!!

これがまた面白いほどに効くのである。(ほんとに笑った)

ある晩、寝るべき時間が迫ってきたが、ずっと『パウ・パトロール』を観続けそうな様子が感じられたので、試しに

「寝ないと、おばけが来ちゃうよ」

とさらっと言っただけで、

「おばけ、こわい~~~~(半泣)」

と、リビングから退散するではないか!!!(パウパウ♪)

しかも成功率は驚異の100%!(うちの娘、少し信じ過ぎ??)

これはもう「おばけにパウっとお任せだぜ!!」の心地である。

※ちなみに、半泣きは”負け”と判定しない個人ルールが存在する

こうして私はついに”最弱兵士”から卒業することができた。

この”おばけ戦法”は他にも通用する。

ある日、保育園からの帰り、普段は自転車の後部座席に乗せて帰るのであるが、その日はどうしても座ってくれない。。。

よくよく聞くと、「前カゴにのりたい」らしい。。。(どうして??)

イヤイヤ将軍には、”一度は実行しないと満足しない”傾向があるため、一旦は前カゴにお尻から『ズボッ』と入れ、顔と両手両足だけカゴから外に出してやった。

まるで漫画に出てくる酔っ払いである。(よくポリバケツにヤドカリみたいに入っている、アレです)

  • 娘が自転車のカゴに乗った時の様子
  • 表情はまさにこのイラストの様であった

この状態で、数メートル自転車を押してやった。

ただ、このまま自宅まで帰るわけにはいかない(児童虐待とも思われそうだし)ので、こう言ってやった。

「あのね、ここに入っていたら、おおきな鳥さんがつかまえて、お空に連れて行っちゃうかもよ」

少し前まで上機嫌だった娘の顔が曇る。。。

夕空を見上げてみると、さっきまでは居なかった数羽のカラスが「カァ~、カァ~」と飛んでいる・・・(奇跡)

そしてもう数メートル自転車で押してやった後に、彼女はこう言った。

「おしまいにする・・・・」

私の”完勝”と言って良いだろう。

ついに私は”イヤイヤ将軍”に打ち克つことができたのだ。

あー、なかなか長かった。。。

そして、そんなこんなしてるうちに、もうすぐイヤイヤ期も終わってしまうんだろうなあ。きっと。

こんな私の汗と(娘の)涙の結晶を、今ここに記しておく。

ABOUT ME
だいすけ
1982年生まれの会社員 19XX年生まれの妻 2015年生まれの長男 2021年生まれの長女 と共に毎日を過ごす。